指標から見る相場が本格反発するタイミングはどこか?
日経平均が8000円台の攻防から
7000円台へのラインへと下がってきています。
この不景気の発端はサブプライム問題ですが
今はそれがあらゆる場所へ飛び火しています。
絡まった糸が絡まりすぎてほぐせない
状況となっていますが、この発端は米住宅ローンから
始まっています。
米の住宅ローンは日本とは違いホームエクイティローン
という制度です。
ホームエクイティローンとは、所有する
住宅の価値を担保にし、この価値を
融資限度にして組まれたローンのことです。
ちょっとややこしいですが、住宅の価値が
上がれば、組めるローンも増えるのです。
アメリカは現に過去70年以上に渡り
土地の価格は上がり続けてきました。
日本で言うところの「土地神話」がまさに当てはまりますが、
ようはどちらも不動産、(または土地)の価値を上げて
お金を無理やり作ってきた訳です。
しかし、土地は上がり続けていると信じられて
価値の上がった分だけ、さらにホームエクイティローンを
積み上げ、車などの耐久消費財を買っていたのです。
日本は将来のサラリー(給与)を担保にしますが
米では、ホーム(住宅)の価値が重要な担保に
なっています。
この違いが今回のサブプライム問題の原因の一つです。
しかし、モノの価格はすべて需要と供給で決まります。
高くなりすぎた商品はだれも買わなくなり
商品の価格は落ちます。
米なら、住宅価格が上がりすぎて買えなくなり
住宅価格が下がる。
するとホームエクイティローンは残っているが
肝心の土地、建物を売ってもローンは返済しきれません。
それに気づくと、今まで消費をしていた人が今度は
借金返済のためにお金を使わなくなります。
使わないではなく、使えないのですが
こうなると景気は悪くなります。
今の経済状況がまさにそうですよね。
さて、サブプライム問題のシステム、原因はある程度
お話してきましたが、要はここから相場が反転する
ポイントを説明していきます。
まず、ここまで読んでいただいて感じたとは思いますが
米サブプライムローンは日本のバブル崩壊と非常に近い
ことがおわかりだと思います。
どちらも土地価格が上昇しすぎ、それが反落し始めた時に
緩やかに下降するのではなく、暴落したのです。
価格が非常に高額で、すぐに売買が成立しないため、他の
商品よりも影響が大きいのは確かですが、要は似ています。
日本でのバブル崩壊後の歴史を年表にしますと
1989年
三菱地所がロックフェラー・ビル買収
(日本の好景気、バブルを象徴する出来事)
1990年バブル崩壊
株価は最高値から9ヶ月で半値まで暴落
1997年
山一証券自主廃業、北海道拓殖銀行破綻、
1998年
日本長銀一部国有化
2003年
りそな国有化
ここが相場の転換点となりバブル崩壊は終焉しました。
しかしここまで来るためにやっていたことは
金融機関は受け皿会社に不良債権を「飛ばす」ことでした・・・。
(これを頭に入れておいてください。今、米の
金融機関はこれと同じことを繰り返している可能性があります。)
そして相場の転換点として注目しておく指標は
1つ目 米抵当銀行協会(MBA)が発表する延滞率
3か月に一度発表されますが、実体経済の悪化で
2008年10〜12月期の延滞、差し押さえ率は過去最高を更新しました。
住宅ローンの延滞率は7.88%、サブプライムローンは、延滞率が24.22%
と非常に悪化しています。
この指標はマイナーですが、住宅市場の悪化、改善を示す
わかりやすい指標ですので注目しておきましょう。
NIKKEI NETニュースで発表してくれます。
2つ目は中古住宅販売件数
これはトレーダーズウェブで
毎月発表されます。
単位は百万ですが、この数値が改善されてくれば
住宅市場は元気になってきたという目安になります。
米では新築、中古住宅の割合が3:7ですので
新築よりも中古住宅販売件数のほうが確度は高いです。
ことの始まりは米経済でしたから、米の経済状態が
回復してくれば世界経済、日経平均は同じく復活してきます。
どちらにせよ、相場全体、日経平均株価が大きく
反発してくるのはまだ先の話です。
特に株式投資初心者の方は、
・できるだけ正確な情報を掴むこと
・主観的な意見より客観的な指標、数値のほうを信用すること
・水平視点で見るのではなく、上からの視点で全体を見ること
を心がけてください。
そして大事なのは日本のバブル崩壊後、どの産業
どの業種の株価が上がったのか?というデータ、事実です!
歴史は繰り返す・・・。
これは言い換えれば、アメリカがこれから何をして
いくかが、ある程度予習できているということです。
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